初めて音楽に触れた時 | レコードプレーヤーで聴く音楽

初めて音楽に触れた時

今から20年以上昔のこと。
中学生になった時、親父を拝み倒して初めてオーディオを買ってもらった。
レコードプレーヤー、アンプ、チューナー、カセットデッキとスピーカー。
カセットデッキ以外はシステムコンポで、
当時の値段で10数万円だったから、
親父にしてはかなり痛い出費だったろう。
デッキ以外はコロンビア(今はDENON)製で、デッキはTEACだったかな?
まだ中学生の俺には当然音の良し悪しなんて
それほどには,否、全く分かっちゃいなかっただろう。。
ただ、オーディオがある、ということが何よりも嬉しかった。
初めてかったLPは当時人気のアバだった…と思う。
高校に入るとCD化が急速に進み、所謂レコードと言うものは衰退した。
それでも俺は頑なにCDを拒否し続け、なかなか購入に踏み切れなかった。
家のオーディオシステムはその後も壊れることなく10年以上は使えたかな。
結婚するまで使っていたと思う。
結婚と同時に音の不調が出始め、妻は不満を洩らし始める。
音も出ないのに場所だけとって…と。
カセットデッキは3代目だったけど、初代に比べて長持ちしなかった。
結局CD化に押されてレコードの針が売られなくなり、
これを機に家のオーディオは廃棄処分となった。
CDラジカセは何台か購入したが、ことごとく妻と子供達が破壊してくれた。
レコードプレーヤーのない我が家では、レコードそのものも、
「邪魔者扱い」されるようになった。
仕方が無いので「売ってしまおう」と言う話も出たが、
発売時期が中途半端で、殆どがCD化されているので値段も付かない。
むしろ、金を出せば引き取ってやると言う感じだった。
売るのを諦め家の中でしばらく埃に埋もれていたLP達…。
どうしてもレコードを聴きたくなった俺は、
ラジカセを買うのは止めて、ミニコンポの購入を考えた。
ようやく、レコードが見直されるようになり、
一部のコンポには外部機器接続端子が付いていた。
レコードプレーヤーにも「Phono」端子が無くてもいい奴が出てくる。
妻の許しも無く俺は衝動買いでプレーヤーを持ち帰った。
こうして、埃を被っていたLP達は再びその音色を奏でられることになった。